「道徳」や「修養」がどのようにしてこの国から消え去ってしまったのか?
「道徳」アレルギー、「修養」と聞くと、なんとなく胡散臭いものと感じる人たちに向けて、著者の、思想史の全研究の成果を投じた「道徳・修養」学テキストができました!
道徳なき時代といわれる現代。
本書は「道徳・修養」を懐古的に礼賛するものではなく、位置した時代によって変質した「道徳・修養」というものの本質を衝く。
戦前・戦中「道徳・修養」を道具に、国家権力がいかにして民衆を巧に操ってきたたかがよく理解できる。
だが、実はそれだけではない。それ以前にも、支配側が秩序を盾に「道徳・修養」を巧妙に利用した。
そして戦後は経済を支配する側が同様に利用してきた。
現代では「道徳・修養」が耳障りの良い言葉に置き換えられているにすぎない。
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