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愚者の精神史きれぎれ-農本主義から柳田国男、宮沢賢治、そして鬼
綱澤満昭 著
縄文時代の風土の中に仏教はそのまま納まったんですよ。「山川草木悉皆成仏」という教え、山も川も草も木も何でも死んだら成仏するという考え方は、もともと縄文の世界にありますからね。
もともとのね、アニミズムとしての。
うん、アニミズムのなかにそれがあるから、仏教がスッと入るんですね。仏教がそれに乗っかったというか。これはキリスト教なんかと全然違う世界ですからね、そういう世界を賢治は生きようとしたんじゃないですか。だから今小学生やなんかには、私は宮沢賢治を読ますだけでいいような気がするね。その戦前の間違った教育じゃなくてね、この本当の人間の謙虚さ、人間は謙虚さが必要なんだと。人を出し抜いて引き摺り下ろして生きることだけを、近代は是認してきたところがある。それじゃあ世の中はもう良くならないよということを、小学生なんかに教えるべきじゃないかと思いますよ、大学も勿論そうだね。この汚れきった空気っていうものを浄化させるためにはね、そういうものが必要だと思いますね。なかなか賢治のようには生きられないけどね。そういう賢治の精神というものがねぇ、もうほとんど生かされないような競争社会・成果主義・市場原理、それにこの格差ねぇ。こういう汚れきった社会になってしまっているわけですよ。賢治精神の教育、そういう教育をせにゃいかんのじゃないですかねぇ。要領よく立ち回って出世したり金持ちになったりする、というような教育をしちゃあいけないですよ。
「第三章 賢治への道」より
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